身体部位の速度と変位に基づく
セグメンテーションとクラスタリングの精度の改善


研究概要

近年,映画や CG などの分野で動作データが多く用いられている.しかしながら, 動作データの製作には多くの時間と手間がかかるという問題がある.そこで,動作 データベースを構築し,動作データの再利用性を高めることで,製作にかかる手間を削減することができる.しかしながら,動作を客観的なキーワー ドにより索引付けすることは難しく,内容に基づく索引付けが重要になる.しかし,人間の動作の基本単位が明確でないことや,3 次元時系列データの距離計算の困難さから,従来の手法では検索に際して十分な精度が得られているとは言いがたい.
そこで,本研究では,従来行われてきた検索のための基本単 位を抽出する手法の精度を高めることを目的としている. 動作データのセグメンテーションは,速度の変化と,Minimal Distance/Percentage Principle (MDPP) と呼ばれる,時間的,空 間的変位の大きさに基づき切り出す手法 を用いて基本動作を抽出する. そして実際の動きと距離とを一致させるために,切り出されたデータに対し, Dynamic Time Warping (DTW) を拡張して ,その後 3 次元的に補正した距離を使っている, また,従来のクラスタリングでは同じクラスタにクラスタリングされるべきセグメン トが見落とされることもあったので,そのような見落としを防ぐためにマージを導 入し ,クラスタリングの動的な再構成を行っている. さらに,身体部位間の依存関係を相関ルールとして発見し,動作を 相関ルールにより記述する手法も研究している.

研究の中間報告
学習アルゴリズムを用いた動作データの欠落部分補間方法
動作認識に最適な動作データのセグメンテーション
平面への射影を用いた類似動作の認識