脳機能画像解析のための深層生成モデル

一般に脳画像に対して機械学習を用いた疾患の検出を行う場合,特徴抽出,識別器学習の2つの段階に分けて行われる.この手法は一定の精度を得られるものの,特徴抽出の際に識別に有用な特徴が得られていない可能性がるという問題点がある. 本研究では脳画像に対して深層学習を用いた解析を行う.しかし脳画像データは作成に大きなコストがかかり,また個人情報保護の問題もあるため大規模なデータを得られない.よって一般的な深層学習の手法である識別モデルを用いた教師あり学習では容易に過学習が起こりうる.そこで本研究では,Neural Networkを使った生成モデルであるDeep Generative Model(DGM)を用いる.DGMはネットワーク構造上にデータの生成過程や関係性を記述し実装することができる.これによって,特徴抽出と識別器学習を同時に行うことで前述の問題点の解決を目指す.

本研究は総務省 戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)の委託を受けて行われた.